「けったいな連れ合い」

 車谷長吉関係の本を読んでいます。「けったいな連れ合い」は、車谷長吉の妻、高橋順子が結婚生活などを綴ったエッセイ。

けったいな連れ合い

けったいな連れ合い

 車谷長吉が48歳のとき、49歳の高橋順子と結婚した。高橋は、「残りもの同士」の結婚だと書いている。二人とも初婚であり、周りからは好奇の目で見られていたらしい。
 車谷との生活を読んでいたら、思わず笑ってしまうところもあるし、一緒に暮らすほうはたまらんなあと思うところもある。車谷、毎日自分の糞便の状態を高橋に報告する。コーヒーが嫌いだといって、高橋のコーヒーに尻を突き出して放屁する。人の好き嫌いが激しく、高橋の友だちを品性が下劣などといって罵倒する。高橋の誕生日に高橋に鮨を奢らせる。車谷は最期は誤嚥で亡くなっていて、「高橋に殺されたんじゃないの」という人もいるが、それって笑えないよなあ。

 高橋順子は詩人である。「クローバーの原っぱで」という詩を書いている。

クローバーの原っぱで
風に吹かれていてもいい
それが楽しいことだったら
空が茜色になったら
お酒を呑んでもいい
それが楽しいことだったら
恋人を五人つくってもいい
それが楽しいことだったら
猫に生まれかわってもいい
それが楽しいことだったら
心をいれかえてもいい
それが楽しいことだったら

 恋人が5人とは欲ばりですが、いい詩ですね。